「なんやの、あいつら。万歳してやがんぞ」 遠江姉妹社ベンチが失笑を浮かべていた。「甲
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下一篇 2019-08-07 17:40:27
「なんやの、あいつら。万歳してやがんぞ」 遠江姉妹社ベンチが失笑を浮かべていた。「甲賀とか、さすがに相手ならんな。とにかく俺らは準決の滋賀学院までは全部コールドで勝つぞ」「お
m字額解決 !」 胸の辺りに遠江姉妹社と大きく書かれた白地のユニフォーム。対して、黒地に白い文字で甲賀と書かれたユニフォーム。対照的なユニフォームの通り、全員がそつなくこなす遠江姉妹社と個性がありすぎる甲賀という真反対のチーム同士の対戦となった。果たして、この対決はどんな結末を迎えるのか。「両チーム、整列!」 主審の声が高らかに響く。 副島は今か今かとその号令を待っていた。左膝に手をついて走る構えを取っている。膝が震えていた。武者震いというやつだ。一列に並んだ甲賀ナインの膝は、藤田を除いて誰も震えていない。頼もしい奴らだと副島は笑った。「よしっ、ほな、行くでっ!」 おおぉ! 一斉にまっさらなグラウンドへ駆けていく。
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